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最高裁判所第一小法廷 昭和25(あ)911 決定

主 文

本件各上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人Aの負担とする。

理 由

被告人Bの弁護人鍛治利一、同軸原憲一の上告趣意第一点について。

所論は、上告適法の事由を定めた刑訴四〇五条に明らかに該当しないし、また、

第一審判決挙示の証拠によれば、判示第一の事実を肯認することができ、その間採

証上の違法又は重大な事実の誤認が認められないから、同四一一条を適用すべきも

のとも思われない。

同第二点について。

所論は、明らかに刑訴四〇五条に当らない。そして、所論証人C(昭和二四年九

月五日附公判調書)の供述記載は、その第一審における証拠の標目は、被告人Bに

対する関係においては同証人の右公判における供述であり、且つ相被告人Aに対す

る関係においては同証人の供述を記載した書証としての公判調書の供述記載であつ

て、その内容においては同一であり第二審裁判所から見ればすべて書証たる性質を

有するものである。されば、原審が所論のごとく説示したからといつて、毫も違法

は存しないから同四一一条を適用ずべきものとも思われない。

同第三点について。

しかし、所論「証人Cの当公廷における供述」とは、昭和二四年九月五日第一審

公判廷における被告人Bに対する証人Cの供述を指し、同証人は同公判廷において

証人として訊問されたものであること同公判調書により明らかであるから、第一審

判決には所論の違法は存しない。それ故、所論は、明らかに刑訴四〇五条に当らな

いし、また、同四一一条を適用すべきものとも思われない。

被告人Aの弁護人柳井恒夫の上告趣意について。

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しかし、職権を以て調査しても、刑訴四一一条を適用すべきものとは認められな

い。

被告人Aの上告趣意について。

所論は、第一審判決の事実認定の誤認を主張し寛大な裁判を求めるものと解され

る。されば、所論は、明らかに刑訴四〇五条に当らないし、また、記録を調査して

も同四一一条を適用すべきものとも思われない。

よつて、同四一四条、三八六条一項三号、一八一条に従い、裁判官全員一致の意

見で主文のとおり決定する。

昭和二六年二月二二日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 齋 藤 悠 輔

裁判官 澤 田 竹 治 郎

裁判官 眞 野 毅

裁判官 岩 松 三 郎

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